
朝から泣かれてつらい…そんなあなたは、ひとりじゃない
出勤前の忙しい時間、やっと準備を終えたところで

ママ、今日お仕事いかないで…
一緒にいて。
わが子にこう言われると、胸が苦しくなりますよね。

また今日もか…
泣かせてまで働くのは間違ってるのかな?
そう思って自分を責めてしまったことはありませんか?
私の娘も「行かないで」と泣いていました。
仕事のために玄関を出るたびに心が痛みました。
娘の持つHSCという気質を理解し、気持ちに向き合っていくうちに、少しずつ変えていく事ができました。
泣いてしまうのは”寂しい”と”不安”が強すぎるから
子どもが「行かないで」と泣くのは、わがままでも甘えすぎでもありません。
理由はとてもシンプルで“寂しい”や“不安”がとても大きいからです。

HSCの子どもは、人の気持ちや周りの変化にとても敏感です。

ママの声がいつもより少し低い…
朝の空気がピリッとしてる…
そんなわずかな違いにも気づいてしまい、不安になってしまいます。
それだけ繊細で、感じやすい心を持っているということ。
大切なのは、”泣かない子にする”ことではなく、不安な気持ちにどう寄り添うか。
親が自分の気持を整理し、子どもに伝える安心材料を少しずつ増やすこと。
それが朝の涙を減らす第一歩となります。
なぜ子どもは「行かないで」と泣いてしまうの?
1.ママと離れることがとてもこわいから
HSCの子は、ママやパパとのつながりが何よりの安心材料。
だから、離れるときに

ひとりぼっちになる気がする…
と強く感じてしまいます。
特に母親が大きな支えとなっている場合、離れること自体が「生きていけないかもしれない」と感じるほどの不安になります。
これは年齢のせいでも、性格のせいでもなく感じ方の違いです。
2.親の気持ちを感じとってしまうから

やばい、急がなきゃ遅れる!
なんか、今日は朝から疲れちゃったな〜
そんな親のわずかな気持ちもHSCの子には伝わってしまいます。

忙しそう…
ママが笑ってない。
と察知すると、不安が増幅します。
3.「いつ帰って来るの?」がわからないと不安

ママ、何時に帰って来るの?
帰ってきたら何するの?
これは娘に毎回聞かれる言葉です。
予定がはっきりしないと、それだけで不安になってしまいます。
見通しが立たないことはHSCの子にとって、とてもこわいことなんです。
わが家でやってみてよかった5つのこと
ここからは、わが家で実際やってみて子どもの気持ちが落ち着いた方法を5つ紹介します。
どれも簡単なことばかりなので、ぜひ試してみてください。
1. 朝の5分だけ『ぎゅっとタイム』
忙しい朝でも、出かける前の5分だけ“何も考えずにぎゅーっとする時間“を作りました。

ママあと5分だけここにいるね
その間はぎゅっとしていようね
と、伝えて子どもの不安を受け止めることに集中します。

この時間を作ることで子どもが”ちゃんとママの愛情を感じる”ことができ、少しずつ落ち着いていきました。
2. ”ママの帰ってくる時間”を時計で伝える

◯時に帰ってくるよ!
と伝えても、低学年の子どもにはピンとこないことも…
そこで、子供用の時計に「ここになったら帰ってくるよ」と目印シールを貼って伝えるようにしました。
見てわかると子どもは安心しやすくなります。
3. ”ママのお守り”をもたせる
子どもがとても不安そうなときは、私がいつも使っているタオルや手書きのメッセージカードをお守りとして持たせました。

困ったときはこれを見てね!
〇〇(娘)に会いたいからすぐ帰って来るね!
そう伝えるだけで、子どもが笑顔で

わかった!
と言ってくれた日もありました。
4. 帰ってきたら、まずぎゅーっとして話を聞く
仕事から変えるとついバタバタしてしまいます。
でも、少しの時間でもいいんです。
“ただいまのぎゅーとお話タイム”を先に作りました。

今日もちゃんと帰ってきたよ〜
〇〇は何して過ごしてた?
と、ゆっくりと話しを聞いてあげるだけで次の日の朝が穏やかであるときが増えていきました。
5. 「泣いてもいいんだよ」と伝えてあげる
「泣かないで」と言いたくなる気持ちも、もちろんあります。
でも、こう言うようにしました。

泣いちゃうくらい一緒にいたいと思ってくれて嬉しいよ。
ママも同じ気持ちだよ。
でもママはちゃんと帰ってくるから大丈夫だよ。
親が「泣いてもいいよ」と言っても顔が緊張していたり、焦っていたりすると子どもは泣くのを我慢してしまいます。
泣いても動じない親の安心感ある態度が、子どもにとっての「泣いてもいいんだ」のサインになります。
大切なのは”泣かせないこと”ではなく”泣ける場所であること”
子どもは泣きたい気持ちを持っていても、それを出せない子もいます。
でも、ちゃんと毎日泣けるのは“あなたが安心できる場所”だからこそ。
それは、ちゃんと信頼されている証です。
泣いてしまう気持ちを止めるんじゃなくて
『泣いても大丈夫』
『あなたは大切な存在だよ』
と伝え続けていくことで、子どもは安心して成長していけます。
“泣く朝”も信頼の時間に変わっていく

- 子どもが泣くのは”不安”が強いから
- ママとの別れが”こわい”だけ
- 朝のぎゅー、見える時間、帰宅後の時間が心を支える
- 「泣いてもいいよ」の言葉が信頼につながる
HSCの子どもはとても繊細で、でもそれ以上に深い思いやりの心を持っています。
今は少し大変かもしれません。
焦らず、ゆっくり。
あなたとあなたの子どもらしいやり方で、毎朝を乗り越えていきましょう。