
夜になると、子どもはなかなか眠れず…それに付き合う母は布団の横でただ静かに座り続ける。
時間だけが過ぎて、スマホを見る気力すらないまま
「今日もまた寝かしつけで一日が終わってしまう…」
そんな夜ありませんか?
私の娘もなかなか眠れない日があります。
寝返りを打つ音_。もぞもぞ起き上がる音_。
「怖い夢を見そう」「全然眠れない」と泣き出す_。
離れようとすると伸ばされる手_。
最初は「大丈夫だよ。そばにいるからね」と、優しく声をかける余裕があっても、正直毎晩付き合うのはツライです。
私だって眠りたい…
一人になりたい時間だってある…
今日は何時間眠れるんだろう…
明日も早く起きないと…
長引く寝かしつけは、母親の心にも負担が積み重なります。
寝かしつけの時間が長くなるほど、家事も自分の時間も後ろに押し出され、気づけば私自身の心がギリギリになっていました。
でも、娘の気持ちもわかるからこそ突き放すこともできない葛藤の中で気づいたことがあります。
この状況を『変えよう』とするから『苦しいんだ』と。
同じように“子どもの眠れない夜”を支えているお母さんへ
私と娘がそこから抜け出すために続けてきた「小さくて、でも確かに効いた工夫」をまとめました。
あなたが、長い夜に押しつぶされないよう、なにか少しでも助けになれますように。
眠れない子どもに付き添う母親が抱えやすい悩みとは?
夜は親の気力が底をつきやすい時間。
日中はなんとか頑張れても、夜の寝かしつけは体力よりも気力を奪います。
子どもが眠れない原因を”母のせい”だと感じてしまう
子どもが眠れない時、母はつい「私の接し方が悪いのかな」と思いがちです。
私もそうでした。
けれど、子どもが眠れないのは、わがままでも甘えでもありません。
・昼間の緊張や不安が頭から離れない
・音、光、気温などの刺激に敏感で落ち着かない
・眠らなきゃと思うほど、緊張して目が冴える
・自分でも理由がわからず、ただ不安になる
など、子ども側の状態によるもの。
母のせいではありません。
寝かしつけが長時間化し、夜に疲れがピークを迎える
「そばにいてほしい」
「今日も寝れない気がする」
「ずっとギューってしてて」
これが重なると、ただ横にいるだけでも心が削られます。
それに100%応えようとすれば、親は『いつも笑顔で』『いつも優しく』『いつも寄り添って』いないといけない。
睡眠は、母自身の回復に必要な時間。
自分を追い込めば子どもとの関係も、生活も心も崩れてしまいます。
母一人でもできる“負担を減らす方法”
「早く寝かせなきゃ」と思うほど、子どもは寝られなくなります。
必要なのは”寝かせる”ではなく”眠れる状態に戻していく”こと。
ここからは、私が実際にやって効果のあった”母一人でできる工夫”を紹介していきます。
寝かせようとしない “10分の切り替え時間” をつくる
布団に入ってすぐ眠れないのは普通のこと。
“寝かしつけのスタート”をずらすことで、心の負担が軽減しました。
・10分間のおしゃべり時間
・手・足・頭のマッサージ
・足を私の体に当てて温める
この3つは、娘にとっても母の私にとっても落ち着く時間でした。
母の声かけを「短く・シンプル」にする
以前の私は、不安で泣き出す娘を見ると「どうしたの?」「何が怖いの?」と原因を探しがちでした。
でも、それをされる娘は余計に混乱していました。
不安な時には逆効果だったことに気づき、対応を変えてみました。
娘の響いたのは、たった3つの言葉でした。
・「眠れないのって辛いよね。わかるよ。」
・「お布団に入ってるだけで、体はちゃんと休めてるよ。」
・「眠るのが遅くても、明日気持ち良く起きれたらOK!」
理由を探さない。
気持ちを整理させようとしない。
安心だけを共有する。
これだけで、娘はなく時間が短くなり、落ち着くまでが早くなりました。
“特別ルールの日”を決めて母の負担を軽くする
どうしても余裕がない日ってありますよね。
頭が回らない…
イライラしてしまう…
涙が出てくる…
もう座っていられない…
母だからって毎日頑張らなくていい。
負担が大きい日は”特別ルール”を発動できます。
例〉
・リビングで寝てもOK
・好きなアニメを1話だけ見てから寝る
・ぬいぐるみに“おやすみ係”を任せる
・母は座らず、横になって休む
完璧に付き添えない日があってもいい。
これは”手抜き”ではなく、状況に応じて母を守る工夫です。
母が先に休む仕組みをつくる

「子どもが寝ないのに自分だけ休むなんて」と思いがちですが、母が崩れると翌日の生活がすべて苦しくなります。
・子どもが布団にいる間だけ、目を閉じて深呼吸
・隣で横になりながら「一緒に休もう」と伝える
・子どもが起きていても、母はスマホを見ない(刺激減)
母が”休む姿”を見せることも、子どもにとって安心材料になります。
母がすり減らないために守ってほしいこと

「80%でOK」という基準を持つ
完璧にやろうとすると、夜は必ず苦しくなります。
早寝早起きができていない…。
こんな生活をさせてるなんて母親失格では…?
いいんです。
私は「今日できたことを1つだけ見つける」ことを続けました。
・話を聞けた
・そばに座れた
・怒らずにいられた
「そんな当たり前のことを?」と思いますよね。
でも、どれも立派な『できたこと』です。
母の疲れは”甘え”ではなく”積み重ね”
夜は一日の中で最も疲れが出る時間。
母一人で抱えるのは、普通に見えて実は大仕事です。
疲れを感じるのは、弱さではなく本気で向き合ってきた証拠。
寄り添うけれど、自分の休息も大事にしていい。
そのスタンスが、子どもにとっても一番安心できる環境になります。
あなたは今日も、十分に頑張っています
夜眠れない子どもと向き合うのは、孤独で長くて苦しい時間です。
「眠れないのは子どもだけじゃない」
「親だって、夜になると孤独でつらい」
そんな気持ちに寄り添いたくてこの記事を書きました。
あなたがそばにいるだけで、子どもの心は確かに落ち着いています。
今日紹介した工夫はどれも母一人でもできる、小さくて現実的な方法ですのでぜひ実践してみてください。
母親がひとつひとつの夜に飲み込まれず、少しでも心に余白を残せますように_。
今日の夜が、昨日より少しだけ楽になれますように_。


