【抜毛症】落ちてる髪の毛にイライラ…私が心を軽くできた5つの工夫

どこを見ても髪の毛…ため息がでちゃう毎日

床にも、枕にも、服にも髪の毛…

どこを見ても髪の毛、髪の毛、髪の毛…。

娘が『抜毛症』と診断されたのは小学2年生のころ。

繊細で真面目な娘は、気づくと髪の毛をくるくる触りながら引き抜いていしまう癖がありました。

「また抜いちゃったんだ…」

「どうしてやめられないんだろう」

掃除をしても、すぐにまた髪の毛が床に落ちている…

気づけば心のなかで「またか…」とため息をつく日もあります。

「あと何回掃除すればいいの?」わかってるのに、ついイライラしてしまう…。

そんな自分を責めては「もっと優しくしなきゃ」と反省する日々。

だけど、毎日の積み重ねで心が擦り切れていく感覚は、経験した人にしかわかりません。

今回は、同じように悩んできた私が少しずつ心を軽くできた5つの工夫をお伝えしていきます。

どれも小さなことばかりですが、確実に私は救われました。

もし今抜毛症のお子さんと向き合っていて、髪の毛を見るたびに心を痛めている…

そんな毎日を送っているお母さんの心が、少しでもやわらぐきっかけになれば嬉しいです。

抜毛症の子どもと過ごす日々で、母親がまずできること

イライラの正体を”感情”ではなく”サイン”として受け取る

抜毛症の子どもを育てる中で一番つらいのは”抜いている姿”よりも”落ちている髪の毛”を見る瞬間ではないでしょうか。

そこで、私がまず伝えたいことは『髪の毛を見てイライラすること=悪いこと』ではないということ。

それは『疲れ・不安・自分の無力さ』を感じた感情のサインです。

毎日たくさんの事を抱えて、子供のことで不安になって、家事もこなして…

そんな中で、落ちている髪を見るたびに心がざわつくのは自然な反応だと思います。

なので、イライラしたら一呼吸置き「今、私は不安なんだな」など自分の気持を言葉にしてみました。

感情を認めるだけで、子どもにぶつけてしまうことが減り、自分自身の心が落ち着く時間も増えました。

もちろん完璧に穏やかでいることなんて、無理です。

でも、ちょっとした工夫や考え方の切り替えで、そのイライラを『ゼロにはできなくても、半分くらいにはできる』と私は実感しています。

それだけで心の余裕はぐっと増えます。

どうしてこんなにストレスを感じるの?_心が疲れてしまう理由

イライラやモヤモヤの正体は髪の毛そのものというより”毎日それを目にしてしまう環境”と”自分を責める気持ち”があるように思います。

1.視覚的に疲れてしまう

髪の毛って、小さくても目に入ると気になりますよね。

しかもそれが毎日、何度も繰り返される。

特に床に落ちていると

「また抜いたのかな」

「掃除しなきゃ」__。

そのたびに心がざわつき、知らず知らずのうちにストレスが溜まっていきます。

2.自分ではどうにもできない無力感

どれだけ話しても、抜くのをやめられない。

どれだけ掃除しても、また落ちてる。

そんな日々が続くと、自分の力ではどうにもならない虚しさを感じてしまいます。

3.イライラする自分に自己嫌悪

「怒りたくない」

「責めたくない」

そう思っているのに、つい声を荒げてしまう。

その後自己嫌悪でいっぱいになる_。

この繰り返しが、母親の心を一番疲れさせます。

わが家で試して効果があった!心がふっと軽くなる5つの工夫!

私が実際やってみて「これ、ちょっと楽になったかも」と感じたことを紹介します。

1.コードレス掃除機&コロコロを各部屋に設置

「掃除が大変…」というストレスを減らすために、掃除機を2台用意しました。※1階と2階に1台づつ設置。

そして各部屋にコロコロ(粘着クリーナー)を置いて、気づいた時にサッと掃除が出来るようにしました。

ほんの数分で終わるようになると”片付けなきゃ”という焦りが減ります。

2.髪の毛を”体調のサイン”として受け止める

抜けた髪の毛を見つけたとき「また…」と思う気持ちは今でもゼロではありません。

でも、なるべく『これは娘の心が疲れているサイン』と考えるようにしています。

髪の毛を抜いているその手は、不安をなだめるための行為でもあります。

なので

「不安な気持ちになってるんだな」

「今日は疲れてたのかもしれないな」

と心の中でつぶやくようにしました。

言葉を飲み込むかわりに、背中を軽くトントンする。

言葉よりも、安心を伝えられた瞬間がありました。

3.ケアアイテムで”髪を大切に”の意識づけ

抜くのをやめてほしい気持ちはあるけど

「抜いちゃダメ!!」よりも「髪を育ててみよう!!」

と伝えるほうが、娘の心には響きやすかったです。

一緒に可愛いブラシを買ったり、香りのいいシャンプーやヘアミルクを選んで「サラサラしていい匂いだね」と楽しく話す時間を作りました。

髪を守る時間を親子の癒し時間に変える工夫です。

4.自分の感情をノートに書き出してみる

感情をため込むと、ある日突然爆破してしまいます。

夜、子どもが寝たあとにノートに自分の気持を書くようにしました。

◯月◯日
トイレの床に髪の毛がたくさんあって嫌な気持ちになった。
でも、その後「なんか嫌なことあった?」と落ち着いて話しかける事ができた。

と、良いことも悪いことも書いて吐き出すとスッキリします。

“がんばれてる自分”を見つける習慣が心の支えにもなります。

5.『見ない』という選択も、心を守る大切な工夫

子どもが髪を抜いている場面を目にすると、どうしても心がザワザワしてしまう…。

そんな時は”あえて見ない”という選択をするようになりました。

見かけたときすぐに注意せず別の部屋に移動したり、気付かないフリをしてその場を離れる、というような対応です。

最初は自分のその行動に「見て見ぬふりはダメだよな〜」と葛藤もありました。

でも、子どもを責めてしまいそうな気持ちの時ほどお互いのためになると気づきました。

もちろん『目にしない=気にしない』ではありません。

見て見ぬふりは放置ではなく、感情を守る時間です。

感情が爆発しそうな瞬間にその場を離れるという選択が、私と娘の心を守ることにつながりました。

親の気がゆるむと、子どもも安心できる

落ちた髪の毛を見るたびにイライラしていた私が、今では「娘の心の声かもしれない」と思えるようになりました。

この変化は、娘との関係にいい影響を与えてくれました。

私が少し肩の力を抜けるようになったとき、娘の表情も穏やかになっていきました。

ちょっとした工夫と自分を責めすぎないことで、毎日は確実に変わっていくこと。

それは確かに感じる変化でした。

完璧じゃない親でいい

今落ちている髪の毛を見るたびに心が苦しくなっているなら、どうか「私だけじゃない」と思ってください。

「私もそうだよ」って伝えたい母親がここにもいます。

抜毛症はすぐに治るものではないけれど

『今できること』
『今、変えれること』

に目を向けていくことで、親も子どもも確実に楽になります。

完璧じゃなくていい。

イライラする日があってもいい。

それでも毎日子供のことを考えて、悩んで、向き合っていることはとても素晴らしいことなんですから。